1.はじめに
0-2。また勝てませんでした。くやしいですっ!!しかし、悔しいながらも週2回エスパルスで感情を揺さぶられるのは幸せなことかも知れないですね。
それはそれとして、内容を見るとこれまでの敗戦とは違うものを感じた試合でした。なにか煮え切らないというか、消極的というか。
たぶんそれは相手に対策をしたからなのだと思われますが、それが何かは考えてみてもよくわかりません。
わからないものを知ったかぶるのも頭が悪そうなので、今回のレビューは観察して見えたものをだけ素直に記録していきます。
なお文調がいつもと違うのは、試合が迫って文章を整える時間がないからです。気にしないでください。いつも整ってないとか言うのは傷つくので心の中に留めてください。
2.スターティングメンバーと配置
清水のシステムは1-4-2-1-3。
システムはこれまで同様。しかしメンバーは大幅に変えてきました。ターンオーバーか、はたまたやりたいことに合わせたメンバーか。
C大阪のシステムは1-4-4-2。
FWに都倉。札幌時代は散々やられている印象。SH柿谷は清武と交互に起用されているっぽい。左SHの坂元はドリブルが凄い(と日向坂46の影山さんが言っていた)。
3.清水の非保持局面
まず非保持局面(守備局面)の様子から。
ほぼ4-4-2(ティーラシンと鈴木が横並び)で守備。2トップはどちらもあまり前に出ず相手ボランチを背中で消すポジション取り。
そしてDFラインは高めにプッシュアップするので、ミドルゾーンにコンパクトなブロックができている状態。
CBが持ち運ぶとSHのドゥトラや西澤が前に出てプレス。C大阪がSBを使ってサイドを前進する時も清水はSHが下げて対応するのでSHの上下動が多い。前節名古屋戦ではSH(カルリー、金子)をあまり下げなかったので、これはチームの約束事なのか。もしくは単に個のキャラクターの違いか。
4.C大阪の保持
C大阪のボランチは清水の2トップに消されてもDFラインに下がって受けに行かない。ポジション維持。
SHの坂元は状況に応じてサイドに開いたり、中に入ったり。坂元には何度かチャンスを作られていたが六平の頑張りでくい止めることができていた。
左SHの柿谷は基本的にハーフスペースにポジション。柿谷に縦パスが入った時はボランチの岡崎がスライド、またはSB金井が前に出て対応している。岡崎は常に柿谷を見れるポジションを取っていてかなり警戒しているようだった。
柿谷単独は止めていたが、柿谷に当ててワンタッチで落とす→柿谷に食いついてできたスペースに流れる、みたいなプレーでチャンスを作られている。しかしブロックをコンパクトにしていたおかげかギリギリ対応できていた。
柿谷とコンビで崩すため左SBは高い位置にくる。なので柿谷のところで奪うと丸谷の裏にスペースがあるような。
5.清水の保持局面
清水同様、C大阪もあまり高い位置からこない。なので清水のボランチはDFラインに下がらず、相手の2トップ周辺でプレーすることが多かった。
しかし、CBがあまり持ち運ばないので、相手の2トップを動かせず竹内と岡崎が窮屈そう。
アタッキングサードにボールが入った時は、3トップとトップ下に加えてもう一人くらいで攻めている。
SBは片方は上がらず中盤辺りにステイ。これがスペースへの飛び出しや繰り返しのフリーランが少なく、一人一人のボールを持つ時間が長く感じた原因かも。その代わり前の選手が個で打開するプレーが見られる。特に鈴木は中央で持ってもボールを失わずに運べていた。
6.後半の観察
清水は前半に比べるとややCBにプレスをかけるようになっている。ボールを持った時にSBが上がっていくようになっている。SBが絡むとボールが回る。
C大阪は保持した時に少し攻め急いているように見える。ポジションが整う前にボールを前に出すため奪われた時に中盤のプレスがかからない。そのためか清水がカウンターでチャンスを作れていた。ロティーナが試合後コメントで不満を表したのはここではないだろうか。
70分の失点は左サイド(C大阪から見て)奥に流れた清武を見るため竹内がサイドバックの位置まで引っ張られ、竹内のいたスペースに丸橋が入ってパスを出された。その直前には逆側ハーフスペースで同じようにSHのフリーランに岡崎がついて行ったスペースを使われている。C大阪の狙った形かもしれない。
7.やらなかったのか、やれなかったのか
以上が観察記録です。これでレビューは終わりなので疲れたらこの後は読まずに閉じてください。
で、以下はおまけ。清水レビュワー仲間のspulse39(@spulse39)さんが下のようなツイートをされていたので僕のアンサーを書いてみます。
C大阪戦の前半を消極的だったと見るか、相手の対策だったと見るかでも、だいぶ印象が変わってくる。
— spulse39 (@spulse39) 2020年7月8日
自分は初見では前者だけど、見直した上でみんなと議論してみたい。#エスパルスみんなのレビュー
ピッチで見えたことと、監督や選手のコメントからの想像です。
www.s-pulse.co.jp まずハーフタイムコメントで”クリーンシート”という言葉を出しているように失点を抑えたい目的はあったと思われます。実際、守備のやり方を見てもそれは間違いはなさそう。
そしてここは特に作り話ですが、ブロックを作り、柿谷のところで潰してSB丸橋の裏を突こうとしていたのではないかと思います。柿谷のところは強く当たっていたし、ドゥトラやティーラシンが右サイドのスペースを突く動きが見られたからです。
また後半カルリーニョスを右WGに入れたのはそのスペースから右足でのクロスを上げてテセに合わせようとしたと考えると交代策の辻褄も合います。
ということはある程度、狙った形がありそれを実行していたと考えられます。しかしクラモフスキー監督のコメントには明らかに不満が表れていますし、選手コメントも同様です。
じゃあ、その不満は何か。たぶんそれは選手コメントにある”テンポ”、監督コメントの”ボールを簡単に失うな”という部分ではないか思います。やはりボールを持った時はボールを握ってテンポよく回すことで相手を動かしたかったのではないでしょうか。それが相手の望むスローなテンポを崩すことにも繋がるので。
まとめるとこうです。失点を抑えるために守備での狙いはあったが、それを意識しすぎてボールを持った時に消極的になってしまった。後半、積極的に自分達のプレーを出そうとしたが今度は守備が緩くなりそれまでケアしていた場所を使われ失点してしまった。
攻守どちらかの意識が強すぎて試合のコントロールができなかったのかもしれませんね。その挙句、せっかく強く意識して消していた場所をガラ空きにして失点してしまったとしたら、まあ監督はブチ切れるでしょうね。
お題としたspulse39さんのツイートには、対策はあったが消極的になりすぎた。前半の出来自体は良いものではなかった。と答えを出しておきます。
ここまで書いてきましたが、始めにも言ったようによくはわかりません。皆さん色んな意見があると思うのでよろしければぜひ聞かせてください。
そんなこんなでまた試合はやってきますね。試合を思いっきり楽しんで、その後は振り返ってたくさん話し合いましょう。