2019-2020プレミアリーグ第6節 マンチェスターシティvsワトフォード

スターティングメンバーとチームオーガニゼーション

 

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 マンCは1-4-3-3。中盤はアンカーにロドリ、IHにデ・ブライネとダビドシルバの逆三角形。

 ワトフォードは1-4-4-1-1。

 

 ワトフォードの1列目の守備はトップの7番がCBを、トップ下の8番がアンカーのロドリを見て縦並びになる形。

 マンCはその1列目の守備の脇にIHのデブライネ、Dシルバが降りて受けることが多かった。

 マンCの保持に対して積極的にプレスをかけていくワトフォード。例えばデブライネが降りればCHドゥクレが前に出ていく。

 マンCはこの守備を利用してスペースを作る。先制点の場面の直前。第2レイヤーに降りたデブライネに対してCHドゥクレが前に出ていく。サイドを上がるウォーカーへはSHのヒューズ。ドゥクレとヒューズの間でマフレズがフリーで受ける。ドゥクレは戻ってマフレズを見るが完全にデブライネとの2択状態。デブライネがフリーになって高速クロス。DFラインの裏を抜けたDシルバが合わせてシュートを決めた。

 

 試合を通してマンCのシュートを狙う形の多くがローポストからの速いクロス。徹底してこれを狙っている。

 ローポストの位置を取るために相手のDFラインにスペースを作る。 そのためにワイドに開いてSBを引き出したり、CBを引き出すためにハーフスペースを取ったり。そしてハーフスペースを取るためにIHが降りたりSHを開かせたり。 スペースを作ったら視野外からローポストに向かってランニング。スルーパスが出てクロスみたいな。

 ワトフォードはSHが最終ラインの大外を埋めたり、CHがCB-SH間を埋めたりと2列目が最終ラインに吸収されることが多かった。これはマンCのローポストからのクロスを防ぎたいという意図があったのでは。一方、攻撃の形としては前で引っ掛けてショートカウンターを狙いたいので保持に対しては前からいきたい。実際カウンターでゴールに迫る場面も何度かあった。しかし結果的には2列目にスペースを作りまくるというデメリットの方が大きく表れてしまったのかなと思う。

 

  マンCはこういう狙いでゴールに迫りたいというものがまずあって、そのためにこのスペースを使っていきたい、だから選手がこういう動きをするというのが明確。IH降ろしや偽SBという動き自体を語るだけはたぶんそんなに意味は無くて自分達が使いたいスペースを作るために結果的にそういう動きになっている(たぶん)。

 試合中には1列目の脇をIH降ろしでなくSBを絞らせたり、大外はSBを上げたりWGを張らせたりみたいにそのスペースを使う選手が変化していく。全体のポジショニングは変わらないけど入っていく選手が変わる。同じ動きでスペース取っていると対応しやすいから選手の動きで変化を付けてるのかな。これはただの思い付き。

 

 ワトフォードはDFラインのスペースを埋めたい意図はわかるけど、視野外から飛び込まれたり入って行く選手について行けなかったりと翻弄されてしまった。これなら始めから後ろ5枚にして前向きに守備した方が~というのは解説の戸田さんに同意。でもこの試合だけのためだけ対応して自分達の形から離れすぎてしまうのは長いリーグ戦を考えるとデメリットもあるのではというのもやっぱり同意。

 

 以上、こんな感じで。軽くメモ程度。