大榎エスパルス考察 2

今回はこちらの記事から攻撃について考えてみます。

 パスは意図により崩しのパスと預けのパスの2種類に分類されます。
ポゼッション時には崩しのパスを出せる状態に持っていくために預けのパスを使う必要があります。
 崩しのパスは勝負のパスでもあり成功率はある程度低めになるのは仕方ないのですが、預けのパスはできるだけ100%に近づけるのが理想です。大榎監督はポゼッション志向があるようなのでここを検証してみたいと思います。
 
  Football LABでミドルゾーンでのパス成功率を調べました。エスパルスはミドルゾーン(3rd+4rd)で1試合平均223本のパスを出して166本が成功、成功率74.4%という結果でした。この成功率はJ1の18チーム中15位というかなり低い成功率です。エスパルスより下のチームは山形、鳥栖、松本と明らかにカウンター型のチーム。ポゼッション率やパス成功率は対戦相手との力関係も影響すると思われるので一概には言えませんがボールを繋いで崩したいチームとしては引くすぎる数値だと思います。ここから考えられるのは

・預けのパスの成功率が低い。

もしくは、

・預けのパスの比率が少なく、崩しのパスの比率が多い。

 どちらかであると考えられます。預けのパスの成功率が低いならそれは技術的な問題です。解決するなら、これから練習で精度を上げるか、よりパス技術の高い選手を起用するかでしょう。
 預けのパスの比率が少なく、崩しのパスの比率が多いならポゼッションの理論から外れているか、そもそもポゼッションにこだわっていないかのどちらかということになります。
 
次回は、そこについて考えてみたいと思います。
 
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