CL決勝 バルセロナ vs ユヴェントスより バルサの1点目

 CL決勝 バルセロナvsユヴェントスより バルサの1点目です。動画は下のリンクよりどーぞ。
 
 
 メッシのサイドチェンジとかイニエスタのアウトサイドでのラストパスとか見事な得点なんです。ですが、よく見ているとだんだん不思議に思えてきました。
 ユヴェントスのDFが、まるで自分からバルサのためのスペースを空けていくように見えます。例えば右CBのボヌッチがサイドの出てそこを埋める選手がいません。右CHのマルキージオは右に、真ん中のピルロは前に出てしまいイニエスタに走り込むスペースを与えています。ラキティッチもフリーでスペースに入っています。左CBバルザーリイニエスタを止めに行きラキティッチのシュートコースを空けます。
 あのユヴェントスのDFがなんでこんな守備をするのかなと思ったわけです。
 それでよく見てみるとバルサの選手はやっぱりユーべのDFを動かしているんですね。で、動かし方というのは2パターンあって今回はそれについて自分で整理してみます。まあ、あんまりたいした話ではないです。でも一応。
 
 a. 相手に付いてこさせてスペースを空ける。
 b. 相手に向かっていくことでスペースを空けさせる。
 
この2つです。実際見ていきます。
 
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 右の引いた位置にいるメッシから左奥にサイドチェンジ。受け手はジョルディアルバ。
 
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 左SBジョルディアルバ、ワンタッチでネイマールに落とす。
 
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 ネイマールはサイドに受けに行く。これにボヌッチがついていき中のスペースを空ける。ついてこさせることで白丸のスペースを空けている(a.のやり方)。これはよく見る普通のスペースの空け方ですね。ちなみにその奥のスアレスもバックステップでスペースを空けています。
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 ネイマール右に抜きにかかる。この時、中を守るのはCHのマルキージオピルロピルロは何故か前を気にしている。
 
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 ネイマールマルキージオに向かいドリブル。マルキージオはこれに対応するためネイマールに向かわざるを得ない。これによりマルキージオの後ろが空く(b.のやり方)。
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イニエスタがそこへ走りこむ。そこを守るべきピルロは前に走り出そうとしている。
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 右端にブスケツが見える。ピルロはこれを抑えに行っていた。これもb.のやり方。ブスケツが向かっていくことでピルロの後ろのスペースを空けさせている。空いたスペースをラキティッチが狙う。
 ピルロブスケツを抑えるため②に向かいラキティッチの狙うスペースを空けている。  
 マルキージオは自分に向かってくるネイマールを抑えるためイニエスタが入り込む①のコースを空けている。どちらも二択を迫られ逆を取られている。
 ネイマールは①へのパス、②へのパス、ドリブル の選択肢でマルキージオピルロの2人を動かしている。それをブスケツも補助している。
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イニエスタにパスが通る。ラキティッチもフリー。
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イニエスタバルザーリに向かいドリブル。b.の方法でラキティッチのシュートコースを空ける。

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 ギリギリまで近づかせラキティッチにパス(ノールックアウトサイド、ステップも変化させパスしてる変態的パス!)。

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ラキティッチ、シュート。
 
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ゴール。
 イニエスタラキティッチが入るスペースをネイマールスアレスブスケツが作り出しています。動かされた相手の動きを見て背中を取るように2人が入ってきます。出し手も受け手も相手を動かし、逆を取り、この場面を見るだけで複雑な駆け引きをしているのがわかります(たぶん)。面白いですね。
特に相手に向かうことで相手を動かすパターンは危ないとわかっていても出ざるを得ないというやつで、これは参考になると思いました。
では。