大榎監督はどんなサッカーを目指していたのか、彼の理想形はどのようなサッカーだったのだろうか。
Sの極みのインタビューでのコメントから。
みんな良いものを持っているからここに居るんだろうけど……ホントに
誰が、まあシステムもその辺の中盤の人数を増やすようなシステムとか(笑)「どうしたら一番良いのかな」と(笑)俺はいつも言うけど、システムに人をハメるというよりも、そのいる選手をどうやって活かすのが一番システム的に良いのかを考えてしまうので……。(2015年1月23日)
みんな良いものを持っているからここに居るんだろうけど……ホントに
誰が、まあシステムもその辺の中盤の人数を増やすようなシステムとか(笑)「どうしたら一番良いのかな」と(笑)俺はいつも言うけど、システムに人をハメるというよりも、そのいる選手をどうやって活かすのが一番システム的に良いのかを考えてしまうので……。(2015年1月23日)
基本的には、明確な戦術をチームに植えつけるより、選手の特徴を重視したチーム作りをしたいというタイプ。いわゆるセレクター型の監督。
それはもう、この暑い中でボールをしっかりと動かす、簡単に失わないというのは大事なことなんで、やっぱりエネルギーを消耗しないためにも、ボールは汗をかきませんからいくらでもボールを回しながら……それでやっぱりそこのチャンスの時に仕掛けられるような、それにはパスだけでは絶対に崩れませんから、やっぱりそこに個人のドリブル突破や数的有利やクロスオーバーだったり、飛び出したり、やっぱり色々なアイデア、イマジネーションを……そこは選手が持っているものでから、そこを活かしながら、あとは選手の特徴というものもありますから、そこを活かせるような、選手が自分の一番のストロングポイントを出せるような、そういう状況を作り出してあげたい。やるのは選手ですから、俺が言うのは簡単ですけどやるのは選手なんで選手が気持ち良くそこでやれるような状況を作り出すのが私の仕事だと思っています。(2014年7月31日就任会見)
ショートパスを繋ぎ、相手を崩していくといったイメージがあるが必ずしもそこにこだわってはいない。インタビューからの抽出なのでこれだけでは決めつけられないが...。
ここからも戦術にこだわり型にはめるということをしない傾向がうかがわれる。
では全く大榎監督のサッカーにはこれという形は無かったのか。
では全く大榎監督のサッカーにはこれという形は無かったのか。
理想とするサッカーというものはハードワークといいますか、当然、自分達が主導権を握れるようなサッカーはしたいと思います。でも、獲られたところから切り替えの速い「ハイプレッシャー」なゲームをしたいと思います。Jリーグを見ていても、どうしても自分達のカタチを作って、プロックを作ってというチームが多い中で……私の理想は前から行きたいと思っています。相手陣内でボールを奪うくらいの、自陣に入れないぐらいのサッカーはしたいと、理想はしたいです。(7月31日就任会見)
就任会見での理想とするサッカーという質問に対しての答え。一番に言及したのがハイプレスについて。
その中で前監督がやっていたちょっと、どちらかと言えばオランダのような、ワイドに張ってボールを回す中で攻撃をして行くというというのは、ちょっと日本人には無理があるのかなというのはすごく感じていました。
なぜかというとサイドで受けた時に孤立する場面。その人が勝負するだけしか選択肢がない状態が多くて、そこにロッベンがいれば良いですよ(笑)クリスティアーノ・ロナウドがいれば良いですよ(笑)
突破できますけどなかなか日本人はそうではないので……やっぱりそこでもう少し数的有利が作れることとか、もう少し選手がそのスペースを上手く使う。出し入れをするといいますか、モビリティのあるものを求めて行かないとなかなかチャンスは作れないのかなと。だからどうしてもサイドから行ってそこからのクロスとか、サイドの攻撃だけが多くなって、別にサイドの攻撃は大事な要素ですが、サイドもあって真ん中もある。やっぱりその辺のバランスを取れるような攻撃はして行きたいと思っています。。(7月31日就任会見)
なぜかというとサイドで受けた時に孤立する場面。その人が勝負するだけしか選択肢がない状態が多くて、そこにロッベンがいれば良いですよ(笑)クリスティアーノ・ロナウドがいれば良いですよ(笑)
突破できますけどなかなか日本人はそうではないので……やっぱりそこでもう少し数的有利が作れることとか、もう少し選手がそのスペースを上手く使う。出し入れをするといいますか、モビリティのあるものを求めて行かないとなかなかチャンスは作れないのかなと。だからどうしてもサイドから行ってそこからのクロスとか、サイドの攻撃だけが多くなって、別にサイドの攻撃は大事な要素ですが、サイドもあって真ん中もある。やっぱりその辺のバランスを取れるような攻撃はして行きたいと思っています。。(7月31日就任会見)
有名な就任会見でのロッベンがいないから発言。
味方の配置で相手の守備組織を崩していくより、目の前の局面を打開していこうという考え方。
早くサイドチェンジをしようとするんじゃなくて、「人数を掛けているならばそっちで崩して良い」っていうのが大榎さんの考えだから……こっちで崩せなかった時に初めて逆に行くという、「やり直し」の意味合いが強いから、人が多ければそっちで崩せるし、そういう判断が重要になって来るのだけれど、その判断がだいぶできて来ていると思います。(2014年8月1日。河井選手)
たびたび出てくる数的優位。局面打開のために重要な数的優位。
たびたび出てくる数的優位。局面打開のために重要な数的優位。
目の前の局面打開の積み重ねが結果として相手チームの攻略につながっていく。
目の前のボールを奪うことがゴールを守ることにつながる。
攻守ともにオンザボールの技術を重要視し、局面打開を積み上げていく直線的なサッカー。
ざっとそんなイメージだろうか。