考察なんていかにもなタイトルですがアイディアはほぼパクリです。こちらpal-9999さんの記事”2018年FIFAワールドカップ2次予選、日本代表対シリア代表のレビューとハリルホジッチ戦術、そして日本代表の病について”を読んでの感想となります。
もはや皆さんご存知ですが小林監督の攻撃時の配置は

こんな感じにサイドバックを上げて、サイドハーフを中に絞らせる形をとります。片側のサイドバックはそこまで高くは上げないのでpal-9999さんの記事のアフガニスタン戦の日本代表やドルトムントとはちょっと違いますが、分類すればWGを張らせない系の戦術です。この形の場合、サイドハーフが相手のサイドバックを引っ張って中に入り、その外側に味方のサイドバックが張る形なのでクロスが上げやすくなるという特徴があります。ここに得点力不足に繋がる要素があるのではないかと仮説を立てます。
1つデータを。Football LABから昨シーズンの徳島ヴォルティスのクロス数と得点パターンを見ましょう。徳島は小林監督が昨年率いていたチームです。これを見るとクロス数はJ2の22チーム中6位と高い数値を残しているのですが、クロスからの得点は全35得点中2点となんと最下位という結果になっています(ちなみに得点数は18位)。清水エスパルスの現在クロス数が1位の割にクロス成功率が低い(こちらのデータはどこにあったか忘れた)という数値は昨年の徳島ヴォルティスと似た傾向です。ここから小林監督はクロスからの得点パターンをチームに落とし込むのがあまり得意ではないのではないかと推測されます。クロスからの得点が得意でないのに、クロスが多くなる戦術をとっているというのが得点力不足の1つではないかというのが僕の考えです。
このWGを張らせない戦術の場合、もう一つの得点パターンがあってそれがゴール前での突破、ドリブルやコンビネーションプレー。FWや前目のMFを内側に集める形をとっているからです。これも下をご参考に。
実は今期ここまでのエスパルスは得点力不足とはいうものの、決定機というものはそこそこあるのです。その形というのがバイタルでボールを持ってからポストを中心としたコンビネーションプレー。この形から何度もチャンスを作り出しています。小林監督が得意とする攻撃は恐らくクロスよりこっちなんだと思います。ただ形は良いけど中々ゴールが決まらないというところが問題でして。そこのヒントになりそうなのが上の記事の中のクルピ元監督が率いた時代のセレッソに触れている部分。
ただ、ドリブルはともかく、メンバーのコンビネーションがハマってくるのは、大概、シーズン後半あたりからになるので、クルピサッカーって、前半の10試合はコンビネーションの熟成のために捨ててるようなトコがあるのが頭の痛い所です。だから、いつも順位あげるのに時間かかります。
シーズン 1~14節 15~28節 29~42節
2015 9点(14) 15点(20) 11点(19)
2013 18点(19) 22点(26) 16点(22)
2012 10点(12) 18点(25) 17点(14)
(2014) 3点(3) 8点(9) 5点(2)
はい、綺麗に傾向が出ました。どのシーズンもスタートの前期は得点数は少なく、中期が最も多い、そして後期にやや失速するという傾向です。そして勝ち点もそれに連動しています。どの辺りでコンビが熟成してくるかその時のチームによってだと思いますが、少なくとも3分の1過ぎた頃には得点力が上がってくるようです。ここは完全な僕の推測ですが、後半失速する理由は最初に書いたクロスからの得点が少ないというのが関係していて、サイド攻撃が不得意で得点パターンが偏っているため対策されやすいからなのではないかと考えました。ここはちょっと推測なので断言はできませんが。
以上から結論は次の通り。
安心してください。得点力は必ず上がってきます!!
後半はやや得点数が下がりますが、今が底。これ以上得点力不足に苦しむことはないでしょう。しかも静岡のサッカーファンが好むような連動したコンビネーションからの得点が増えてきます。なおクロスからの得点パターンが増えてくれば後半の失速を防げるかもしれません。勝ち点も連動してくるので今期J2優勝間違いなし。
最後のオチがなんか軽い感じになってしまいましたが、今回はこれで終わりです。ちょっとデータの精査をしっかりしてない上、考察もさらっと考えたやつなので間違ってたらすみません。暇つぶしの小ネタ程度に読んでもらえたらありがたいです。
それでは、また。