大榎エスパルス考察 1

 大榎エスパルスについて考えます。僕の浅いサッカーに関する知識では限界があるのでsilkyskillさんのfootballhackを参考にします。
今回はここから。
 


以前も書いたのですが、サッカーの局面は

①守備⇒②切り替え(守→攻)⇒③攻撃⇒④切り替え(攻→守)⇒①に戻る
このように変わっていきます。これは

①セットディフェンス⇒②ダイレクトプレー(カウンター)⇒③セットオフェンス⇒④プレス⇒①に戻る

と言い換えることができます。
 基本的にはサッカーにおける局面はこの①から④の順番に沿って循環していきます。

 僕の認識はここまでだったのですが、より重要なのはこれら局面の時間的割合だということがわかりました。
 なぜなら自チームと相手チームの力量差や技術、戦術の熟練度によって4つの局面の時間の割合が変わってくるからです。またその時間が限りなく少ない場合は、ほぼ経由しない局面というのも出てきます。
 
 例えばチーム力に差があり自陣に引いて守り、攻撃はFW目がけての長いボール主体で攻めるチームは守ってカウンターばかり、つまり①→②の局面を繰り返し③、④はほとんどない試合展開になります。
 またバルセロナのようなチームは相手陣内でのハイプレスからポゼッション主体の攻撃のため、奪っては攻撃、つまり③→④を繰り返すというまさにウハウハ循環になります。
 
では大榎監督はどのようなチーム作りを目指したのでしょうか。

” 理想とするサッカーというものはハードワークといいますか、当然、自分達が主導権を握れるようなサッカーはしたいと思います。でも、獲られたところから切り替えの速い「ハイプレッシャー」なゲームをしたいと思います。Jリーグを見ていても、どうしても自分達のカタチを作って、プロックを作ってというチームが多い中で……私の理想は前から行きたいと思っています。相手陣内でボールを奪うくらいの、自陣に入れないぐらいのサッカーはしたいと、理想はしたいです。 "
 
 これは就任会見での大榎監督の言葉です。ここから推測されるサッカーはバルサのような③→④のサッカー、もしくはショートカウンターも含めると考えていれば②→③→④のサッカーであると思います。ブロックを作って守るのを嫌っていることから①のセットディフェンスの局面の時間を減らしたいというのは確かであろうと思います。
 ただ③→④のようなサッカーはやりたいからやるという物でなく、条件を満たさないとできないサッカーです。相手を上回る高い個人能力とプレス、ポゼッションをするための方法論の整備が不可欠だからです。
  エスパルスのJ1における力関係からするとそのようなサッカーは不可能です。つまりエスパルスというチームにとってはセットディフェンスの局面は避けられないということです。
 これらから僕がエスパルスの問題点として考えたことは2つ。
 
 1つは、理想とはするもののやることが不可能なサッカーを実際にやろうとしてしまっていること。
 
 もう1つが、①のセットディフェンスと④のプレスを同一の局面と考えているのではないかということ。
  
 これらはエスパルスの失点場面でよく見られる守備での現象と関係があるのではないかと考えられます。
 
ファーストプレスをかわされると後ろの守備ががスカスカになる(プレスをかけるだけでセットディフェンスができていない)。
 
・複数の守備者が同じ場所にプレスをかけに行き別の場所にスペースを作ってしまう(プレスをかけ続けることで守ろうとする)。
 
 まとめると4つの局面に対して各々どのような方法論で対応するかというところが整理できていないというのが大榎エスパルスの大きな問題点だと思います。
 
今回はこんなところで。この感じでもう少し続けましょう。