プレーコンセプト

ウリヴィエリのインタビューの中にプレーコンセプトという言葉がありました。
ウリヴィエリは自らのチームのプレーコンセプトについて「私のプレーコンセプトは、主導権を握りボールを支配して戦うというものだ。」と語っています。どういうやり方で相手と戦うんだというまず一番始めの部分ですね。

では、今の清水エスパルスのプレーコンセプトとはどういうものでしょう。人それぞれ見方は違うでしょうが僕が思ったのは「リスクを減らした堅実なサッカー」。そう考えると割と近いような気がします。

攻撃では後ろで動かしつつ(最近はほとんど出来てないですけど)サイド経由で運んで行く、または直接ポストプレーヤーに。陣形をあまり崩さず一番危険な中央で奪われるような攻撃を避けています。
そしてアタッキングサードではクロス、前線のコンビネーションのように人数を過剰に掛けず早めにフィニッシュを狙う形。

守備では前から奪いにいくことや単独でアタックに行くようなことはほぼ無く、セットして複数で囲える場所まで引き込んでから奪いにいきます。そのため相手ボールホルダーへの制限より、後ろのスペースを消すことを優先しているように見えます。

切り替え局面では、攻撃や守備の方法でわかるようにネガティブトランジションが中央付近で起こることへの警戒が見て取れます。切り替え時の五分五分の状態を嫌い自陣寄りでは人数を確保してセットした状態を作りたいのだと思います。

守備を重視しているのにボランチに奪えるタイプを置かないのもこれを基準にすれば理解ができます。単独で奪える選手よりパス出しやスペースを埋めるのが上手い選手の方がプレーコンセプトに合致しているからです。
カウンターに弱いのも、起こさないことで防ぐことを前提とした戦術だからだと理解できるのではないでしょうか。

僕はこのように考えましたが、実際監督に聞いたら全然違う答えが返ってくるかも知れません。監督自身は目指す所はどういうサッカーなのかは是非聞いてみたいですね。